2005年08月18日

亡国のイージス

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タイトル:亡国のイージス
製作  :2005 日本
監督  :阪本順治
出演  :真田広之、寺尾聰、佐藤浩市、中井貴一、勝地涼

中井がどういった目的でテロ行為を行なうかが分からないが、それがどうしたと言わんばかりに、真田はイージスを守ろうとする。純粋っ。ステキな大人ですよ、真田は。主要人物中何かしらの政治的信条を抱えずに、命知らずに突き進むのは唯一真田のみ。対象を設定せず、てめえぇぇぐちゃぐちゃ言ってんじゃねえよと、仰りたい方は真田がうってつけです。

佐藤はどうだ。佐藤は別に特に言う事はないですね。あんまし、憶えてないです。寺尾なんてひどい。何がひどいって、個人的な事情かなんだか分からないが、同僚の船を撃沈させておきながら、何となくあの脱力顔で責任を全うしているように思わしている。あの顔じゃなかったら、あんな横暴許されませんよ。勝地君はよかったですね。
と、登場人物一人一人を思い起こしてみれば、どれも自分勝手にやりたいようにやっているだけである。「亡国」なんて言っているが、本人達が最も亡国感を体現しているではないですか。正しい。それはまったく正しいのです。誰だって亡国について憂いてみたい気持ちはあるでしょう。そんな憂国モードにピッタシな映画です。
テロ行為の行く末に国のアイデンティティの再確保を想定しているが、そもそも自分自身のアイデンティティを確保できていないおっさん達が何をやろうと効果はないはずです。
そこでやはり真田が登場するのです。真田はひたすらイージス艦を守ろうとする。彼からイージス艦を取ってしまうとホントだめ親父です。彼にとってはイージス艦を守るということは、彼自身のアイデンティティを守ると同義でしょう。だから命をかける。そして素敵なわけです。でもイージス艦を会社とか学校とか身近なことに置き換えると、おっさん、そんなに会社とかにしがみつかないで、孤独に生きろよとか思えてくるのもホントのところで、その微妙なところがおじ様(おば様も?)に受けているのではないかと・・・(実際私の行った映画館では客の年齢層高かったぞ)。適度に自己批判的内実保守の最も気持ちいい点を刺激したであろうこの映画はまさに今の私を含めた日本人の皆様に観ていただきたいのであります。

(文化遺産)
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posted by つるっと温泉卵 at 06:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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